Cambodia Support
カンボジアへの支援活動
当園の絵本袋・体操袋・お弁当袋など、カンボジアから購入してます。
調布白菊幼稚園では、2005年からカンボジアへの支援をしています。また、2012年頃よりNPO法人ASAP(アジアの子どもたちの就学を支援する会)の支援活動に賛同し、幼稚園としての支援・協力をさせていただいています。このASAPという団体は、故 長谷川安年先生が2002年にカンボジアを訪問された際に、実際に現地の子どもたちが置かれている状況を目の当たりしたことをきっかけに設立されました。
ASAP(特定非営利活動法人アジアの子どもたちの就学を支援する会)
当時の子どもは汚れて真っ黒な服を着て、水といえば校庭の泥水を使っていました。学校にはトイレもなく、雨が降ったらびしょ濡れになってしまい授業もすることができない環境のうえ、先生も当時は小学校を卒業した人しかいない状況だったとのことです。これは、ポルポト政権の頃、教育を受けて高校を卒業した人は皆殺しになり、大人は働いてお金を稼ぐ、子どもは学校に行って学ぶといった、私たちにとっては当たり前のことを考える人がいなくなってしまったことが原因としてありました。
このような子どもたちの状況を見た長谷川先生は、子どもたちを学校に通わせて教育を受けさせたいという強い思いで2007年に団体を立ち上げ、カンボジアへの支援を始めたそうです。最初は5つの教室がある学校の校舎の寄贈から始まり、今では13校の学校を維持・存続できるように活動をしています。
ASAPの活動場所としては、カンボジアのシェリムアップという都市から車で1~2時間のところにあるバンテアイ、ステイ群、ソニコム群といった貧難層の多い地域を主に展開しています。学校に行けない子どもたちの就学率の向上、教育環境の向上を目的とし、幼稚園から高校までの就学支援活動をしています。
今では、東京都内外の幼稚園や、企業、個人の支援者など大勢の方々の協力で支援活動をしている団体で、当園もできる範囲で支援をさせていただいています。
当園での支援としましては、行事の際の募金活動、幼稚園で子どもたちが使う袋類(絵本袋、体操着袋、上履き袋、給食袋、スプーン・フォーク袋)の購入やその作成依頼などをさせていただいております。そして、当園の先生もカンボジアの子どもたち(特に幼稚園児)と交流・保育・手遊びなどの実践研修をして、現地の子どもたちとふれあいの機会を設けています。
絵本袋、体操袋、上履き袋、給食袋、
スプーン・フォーク袋はカンボジア製
当園では、カンボジアで裁縫した「絵本袋、体操袋、上履き袋、給食袋、スプーン・フォーク袋」を購入していただくことを通じて、保護者の皆様にも国際貢献をしていただいております。
ほとんどの幼稚園・保育園では、このようなたくさんの袋はお母さんの愛情で縫っていただいて、子どもが自分の物を判別できるようにしているというところが多いと思います。それはそれで素晴らしいお考えだと思います。
当園では、共働きのご家庭が増えていることや、近年ではご家庭にミシンがないという話を耳にすることが多くなってきたので、手作りの袋から日本製の幼稚園オリジナルの袋を使っていただいていました。しかし、カンボジアへの支援活動の一環として今ではカンボジア製のものを使っていただいています。
ASAPでカンボジアのボランティア活動をしている地域で生活している家庭は、その日、食べられて暮らせればいいという考えしかできない人々が多く、「働く」という考えができる人が少ない状況で、子どもの学費を稼ぐこともできていませんでした。
そこでASAPは電気がない地域には足こぎミシンを寄付して、それを使った裁縫のやり方を教えていきました。今では日本から持ち込んだ布を裁縫していただき、大人たちに「働いてお金を稼ぐ」ということを教えていっています。そうやって作られたものを、当園では幼稚園を通じて保護者の方に購入していただいています。
カンボジアの人たちが手作業でひとつひとつ裁縫していますので、しっかりとした製品になっています。日本の工場で作るような精密なものではありませんので、縫い線が多少曲がっている等はお許しくださいませ。